雲にのったポポ/みつべえ
 
た。
「さあ、もうお帰り」

あたりが急に暗くなった。と思ったら、また明るくなった。そしてまた暗くなった。
気がつくと、虹が切れる寸前の蛍光灯のように点滅している。
「じきに、虹が消える。さあ、はやくお帰り。虹の消滅と同時に、夢の全能も終わる。そうしたら、お前は永久に、こちら側にとり残されてしまう」
「パパは?」いつ帰れるのと、ポポが言おうとしたとき、パパが立ち上がった。そしてポポを自分の頭上高く支え上げた。
「わーい、高い、高い!」ポポがはしゃいだ。
次に、いったんポポを地におろすと、その両手をつかんで、身体をくるくるまわした。はじめは、ゆっくり。だんだん、はやく。
「わーい、
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