雲にのったポポ/みつべえ
 
は尻もちをついたまま、その光景を眺めるばかり。

そのうちポポの存在に気がついた男たちが、手にしていたスコップやツルハシを放りだしてポポの方に集まってきた。
「タマじゃないか?」
なかの一人が言った。そして、よろよろと前に進みでた。
「タマだろ?」
「いえ、あの、その、えーと・・・」
ポポは、しどろもどろ。
「やっぱりタマだ」
男はポポを抱きおこすと、その喉もとを何度も摩り上げた。
「ついに見つけたぞ。これはオレのだ!」
男は歓喜の涙を流していた。

「あたし、猫じゃないもん!」
ポポは、すばやく男の腕をふりきった。しかし、すぐ別の男に捕まった。
「母さん、会いたかっ
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