雲にのったポポ/みつべえ
 
「ふむふむ、それで?」
「そしたらママは遠くの空を指さして、あそこにいるのよって言ったの。そいでね、ママの指のさす方を見たら・・・」
「ふむふむ、見たら?」
「虹が、かかっていたの」
「なんと、なんと」
「パパはあの虹の下で働いているって、ママが言ったのよ」

「・・・やさしいママだね。きみを悲しませないために、そう言ったんだな」
雲の言葉に、ポポは訝しげな顔をした。
「どうして?」
「ど、どうしてって・・・パパ、死んだんだろ?」
「死ぬって?」
「うーん、つまり、どこにもいなくなるっていうことかな」
「死んでなんかないもん、パパは虹の下でくらしているの!」
ポポがはげ
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