氷結する球体としての孤独/北街かな
 
無為も挫折も 何も 感じなくなるまで

この球体は私を閉じ込めて窒息死させながらどこまで奥に沈むつもりだ?

指先を天頂に向けて白鳥星座の点を打てば
泣きたくもないほどの極地で、つめたいつめたい星が目覚めてゆく
ああどうしてこんなに寒い季節がやってくるのだろう
降りおちる真白な点々は
青白い皮膚を凝結せしめては強くめり込み、こまかな穴をいくつもあけてゆく
なんてふんわりした優しい銃撃だろう

どれほど摩擦係数を奪われても
私は何処にも滑りだせない
指のさきの点々が肩に背中に降り積もる
私を囲む球体は、その重みを増し続ける

春は遠い
花が
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