氷結する球体としての孤独/
北街かな
花が咲けばいいのに
息吹が芽吹けば良かったのに
歌う声が聞こえていれば
祈るこの手が残されていれば
あるいは
凍りつく喉、が、ひび割れてゆく
私は内側から停止していたことにやっと気づいたのだ
この冷たさ
貴方の去り際に際して何もひとつも思えない
何もなにもかんじない
球体になってゆくよ
誰にも触ることができないくらいの
つややかな球面をてにいれるよ。
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