酔歌 - 1 / ****'04/小野 一縷
 



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記憶細胞の死滅 その結果には驚いた
何か 保持していた何かが 零になるんじゃない 酷く最微分されるんだ 
その記憶の迷妄 彷徨いは惨酷に 
君からの 大切な答えの選択肢を 狂った鼠算で増殖させる 

藍黒色の洞穴に吸い込まれる多くの景色を纏った風の群の轍を
闇雲に 過去という進行する零以前の意味合い その純潔がなぞる
明らかに 毀れてゆく 当てはめる言葉の無い過去の精度 
その尺度だけでも せめて記そうと こうして夜を寝ずに過ごす

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歪にしんしんと輝き出す 仄かな光 
そんな雪のような 冷たく澄んだ白が
無色で汚されては ・
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