因果/アラガイs
 
人生を弱い力でふりしぼって生きていかなけれならないのはあなたの所為だよ
と言ったところで木霊の様に自分に返ってくるのはわかっているからカラッポな脳みそはいっこうに働いてはくれず
‥つまらない事はないよ‥
と幾度か声をかけてくれた人もわたしの見えないところで
鉛色の空を射し込む光りの帯を見上げては物陰に悲しい顔色を隠すから
消えては生まれる細胞の血なんて結局クローンのように元の姿のままで再生されるのだと
災いをもたらす血の繋がりなんて断ち切りますと大見得を切ったところで口元の歪みは反省などと氷の上を滑るように忘れてしまう
それは類人猿の時代より七つの大陸を駆け抜けてきた空っぽ
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