因果/アラガイs
 

親子で罵りあいの口げんかした後は脳みそがカラのまま膨張したみたいで
このまま大見得を切って飛び出してやりたいと思うのだけれど
空を見上げれば虚しくて
大地はちっともわたしの味方をしてはくれない
なんだか胸のなかにまた汚臭袋を抱えてしまったようにムカムカとするばかりで
なんでこんな人の元に生まれてきたのかと情けないような悲しいような
そんな苛立ちも一日一日と過ぎてゆけば忘れてしまう自分に今度は腹がたってきて
からだをさすらう血の巡りがどんどん腐敗した重油のように濁っては溜まるから
わたしの細胞がまた捻れたまま因果の枝先を蔓に絡まりながら
こんなにつまらない人生
[次のページ]
戻る   Point(7)