Ending/yuko
って、つぶれる骨の音は新しい光のために。ねえ、そこでここで、高い建物から順に、倒壊していくのが見えるよ。海面は上昇をつづけ、境界がほろほろと崩れていくせかいで、ぼくの輪郭もまた螺旋状に崩れていき、行き場のない悲鳴がそこここに反響している。
*
弱いピストルが銃声を鳴らして。無数のあなたが空へ、飛び立っていく。乱立するビル群がうす青く発光するので、たまらなく飛び降りていく生き物たちの、鼓動が僕を抱いて、もつれた足を甘く噛む。耳の奥底を水が流れる音が聞こえるかい。海面の暗さがあなたの瞳に似て、反射する赤い光に僕は誘い込まれてしまいそうで足をはやめて僕は、海の深度をはかる正確な計器になる。
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