真冬の夜行列車に乗って/虹村 凌
倒になっちゃって
もうどうでもいいんだって繰り返し言ってるけど
そういう訳にもいかないんだよって
大人みたいな顔して笑っちゃうんだ
何もわかってないのに
わかったふりして頷いちゃうんだ
全部バレてんだぜって
誰かが言ってる
顔に書いてある
目がそう告げている
苦し紛れに
一箱300円のままの煙草を吸う
たった2週間以上前の事なのに
もう歴史だとかの匂いすらするから
何だかもうどうでもよくなるんだ
そう思わないか?
俺は大嘘つきでデタラメな詩人だぜって笑うと
許してくれるんじゃないかって思いながら
嘘と本当を撹拌しながらキリモミする
ジョナサンよりも早く
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