合作「星たちの邂逅」/瑠王
まっていく
長衣の裾をつかんでかがみこむ
(ささやき)
耳元にたくらみのくちびるを
寄せる
迷える詩がひとつふたつ
星は尽きる瞬間まで光を残して
風の中を闇夜にまぎれ
忘れ去られたあとでさえ
(かがやき)
細い銀の糸でつながっている
孔雀は眠りつづけている
音樂めぐみ
* * *
瞼の裏で
朱い残光がはじけて
空洞に微かな温もりが巡り始める
星の暦に綴られた透明のテクスト
8μmの宇宙の備忘録を読みあげる
この声がいつの日か
遠い冬に眠る
貴方へ届くように
環礁に囲まれた宇宙に降り立つ
欠けた最期を飾る蒼いメシ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(8)