修繕作業/涙(ルイ)
 
く音だと
浅い眠りの中でぼんやり考えていたのが9つのころでした


妙に老成した子供だったと思います
間違いなくかわいげのない子供でした
愛想笑いは得意だけれど
人を愛することも 人に愛されることも
超がつくほど不器用でした


ホントの気持ちなんて誰にも見せないし
見せてしまったら 何をされるかわかりません
愛想笑いを浮かべ 顔色を伺い
怒らせないように 怒らせないように
それが私の 生きる最後の手立てでした


はやく死んでくれたらいいのに
どこかで事故にでも会わないかな
どこかのやさしい殺し屋が
あいつのどてっぱらに一発ぶっぱしてくれないかな
そん
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