poetarot(女教皇のカード)保存版/みつべえ
ださい、神さま。あなたを信じたことなど、いちども、ありません。
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信じてほしいと。思っているのだろうか、神さまは。そもそも。無謬の存在ならば。わたしたちは、つくられていない。信仰とは、自己放下だから。人が人を組織する。にすぎないとしても。そこに安住できる者は、幸いなるかな。と、ひとまずは言っておこう。
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聖木曜日には。どこでもいい、そのへんの芝生で。お昼寝するの。律法の書を枕に。あなたは、夢のなかに、あらわれて。わたしの足を、洗ってくれるの。ありがとう。無言で立ち去る、その背中に。いつも、カラーボールを。投げつけているのに。
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白いドレスも、パラソルも。風
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