詩作過程 / ****'04/小野 一縷
言葉を連れて 迎えにいく
季節を進行する 数々の瞬間 断続 継続
昨日と今日 その微かな 気だるさの違いから
イメージが流れてくる
脳裏に 熱く 鋭く 速く 重く 甘く
化学的な計算法で それらの経路を
文字で築く 詩作法
ずっと雪が 降り続けている 今夜
明朝には また雪が積もっているのだろう
この町の 冬は永い
夜空 寒月を 仰げば
月光に 刺されて毀れた
氷晶 飛沫に なって
漆黒 雨雲に 衝突 拍車をかけ 更に雪を降らす
吹雪に巻かれた 月の金切り声が 街灯に 跳ね返る
深々と 白と黒 二色に 町が埋もれてゆく
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