おわりのはじまりの歌/tutty
生物に溢れた豊かな川だった
上流には左腕しかない天使たちの住処があった
下流では色と色がぶつかる笑い声
やがて海に成ったとき
一斉に泣き出した幾がいの単細胞の塩と酸素と炭素
結局は何だったのか、
彼はもう分からないだろうけど
右腕と左腕が一つになり
モザイク柄の人々がモザイク柄を形成している世界を見て
重力と引力しか光を歪めずただ確かに暖かいと感じた
隣にうずくまった影を置いて走る事が出来たら
驚かないまま音を立てないで
開いた月に唾を吐いた
時は満ちた!道は一周してようやく君は僕を狂人として触れることが出来るだろう
気の触れた
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