『nopain island』/川村 透
 
ジンは、にこごり、のもどかしさできびすを返し
ゆっくりと髪をなでる潮、ひかりまぶしくて遠いあの崖、島影、
小手をかざして仰げば凄いくらい蒼くて鷹のすべる空と海の向こう
ソーダの、味、噛みしめて、
So sweet sweet sweet sweet my pain
ソーダ色の海、海、海



Maybelle、no no no-pain
You are sweet W.R
二人は坂を上り始める。
まじないの、
ドーマン・セーマンを刻まれた家と家の隙間は狭く人影はなく
ただ白い太陽に、あぶられながら、もくもくと行く
そこかしこに緑は萌え麦藁帽子に白いワンピースの少女たち
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