私は今日寝坊した、私は昨日死亡した。/ひとなつ
女が夜の空に嘘をつく、我々はその女の影に身を隠す。
そしてここは世界の果てのような…
そんな気がした
「やっぱり、ちゃんと謝ろう」
私はそう呟くと急いでエレベーターで最上階に上がり
屋上に続くドアを開けた。
しかし、屋上には誰もいなかった。
まさか…と思い私は焦って柵のない一角からビルの下を見渡した。
すると、そのまさかだ
ビルの下では血を流した黒いスカートの女が
猫のように体を丸めて横たわっていた。
死んでいる。間違いなく…
彼女は何を思ってここから飛び降りたのか
やはり私のせいなのだろうか
罪悪感が重く
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