Deoxyribo Nucleic Acid/ジャイコ
撫で擦っていることが、
わたしには不快で仕方がありません。
繋がったコードはマイナスの電気しか通さないので、
わたしの手紙はきみに届かずに螺旋階段の奥底へと沈められてしまいます。
そしてきみは今日もあおいろになれない自分を呪いながら、
後戻りできない塩基配列を並べ替えようとしているのでしょう。
雨は、夜には星となりえるのでしょうか。
* guanine *
干からびた夜空にわたしの喉は辛く蠢いて。
きみに見せたかった星が未だ見つけられずに困っています。
やっぱりあの日に流れ落ちてしまったのではないでしょうか。
夜が更けてしまうと、
愛につ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)