Deoxyribo Nucleic Acid/ジャイコ
についてのいろいろを見失ってしまいそうになります。
グアニンと共に海に流してしまった君の眼窩は、
まだわたしの胃の内側にへばり付いていて消化できていないのです。
手のひらを見つめていればきっとなないろの海の向こう、
細胞膜の中できみはわたしを待ってくれているというのに。
どうしてこんなにも整然と並んでいるのでしょう、
アデニンはチミンと、グアニンはシトシンとしか手を繋がないのですが。
きみから貰った星を入れておくための籠が、
わたしの足元を絡めるこのヌクレオチドで編んだものだといい。
手のひらを閉じ込めてしまえばきっとそれは誰かのたまごで。
グアニンはわたしを待つき
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