魔窟/アングラ少女
わいもただならぬ
きわめて淫逸な行為として疑獄に処す
あくびが政治化される!
欲ふかい意思の夜景
嬰児はかぎりなく待機する
花ざかりの森の神秘はいよいよ深化をきわめる
徒花ざかりの森の神秘にますます空蝉がなだれこむ
漂流する狂気の容器が惜しげもなく差しのべられる
未刊行詩篇のみ処女性を所得し頒布する
猛然と花嫁を圧しくずす麗しき果物
湿った真夏の憎悪
屈託なく回遊する魚眼の「ラブレター」
その洪水にあえなく没する
大鴉の影は胸像を見誤って波にのまれる
ついに起らなかった胎動よ
漆黒の羊水に打ち震えて衰弱してしまった
壜の底の夜宴と魔窟の幻想は即刻和解せよ
独房の咽
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