魔窟/アングラ少女
の咽喉を掻き切り突起する星図
夢みる顕微鏡の裡で花嫁の肌理がこなれる盥に
深追いむなしくたれながされる二季目の夏の陰画
施錠の硬度に悶えながら密室の円環で増刷の音譜を光りなく焚く
脱獄を試みない覆面が狼煙を放つその虚脱の深淵に
改竄された不在の影は言語の浪費を計測した値から
白濁色の映像の血潮を採取する
みずから調停に向う塑造の生命体
求められるまま沸騰する皮膚と
柔軟な筋の音色のための喝采が彫られる
座礁を特記した航海日誌が
凄惨な果物の連帯が
常夏の終息が
壊滅的な瓶華の歯列
生きられない!
巨岩に花冠の女帝が渦状の旗をふるう
崖下を疾駆する列車がいつまでも横転せず
突堤で旅人を撥ねる猛追が憎すぎッ
地底から出土したあたしの肛門ぶったぎれる!
墳墓はいつまでも疣を連想させるに任せ
突堤の武装した旅人は深呼吸をくりかえす
新妻よ
正午よ 来い!
爆裂言語は嬰児の快楽
母胎による折檻
悲しみに燃える脳髄に姦され娶られもしない
漂泊する未遂の鮮血が現象割く天球の
無音の放物線が
罫を網羅する黝い神経に炸裂する
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