連続電子情報網依存症患者自然発火炸裂事件/北街かな
 
びゅんびゅん流れていた
それらがネットワーク・コミュニティの底面から側面に至るまでを無機質にぎらぎら艶めかせていたので
君は何度も目をこすっていたよ

君だけの暗室は煤だらけになり
テクノロジーも有機生命も、もはや区別がつかない
誰が君の死体に気付いてくれるだろう?
誰が君を生者どもの日常から匿ってくれるのか
君の力なき魂を、跋扈する邪教の悪から庇ってくれるのは誰?
そのまま止まっている場合じゃない
急いで腐乱し異臭を放たなくては
いびつな君を証明しなきゃ

焼け落ちた君の右手は
燦燦とした未来を差して希望の指標とせんとしていた
ああ、僕らの向かう先はなんとまばゆく鋭
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