連続電子情報網依存症患者自然発火炸裂事件/北街かな
 
く鋭利にして寛大、灼熱の夢たる無二の光であることだろう
君の孤独は崇高偉大なる文明利器の匙に救いあげられて
なんと安らかに焼け焦げてしまっている
死してなお向こう側を熱望していることだろう

汎用電子機器電源に起床睡眠と生死を翻弄されながら
君は頭からディスプレイに突っ込んで、
向こう側に行ってしまった
炸裂した脳の隅にて得意満面の笑みであることだろう
溶け出した血肉の汁がマウスパッドに染みこんでゆく
もはや寂寥に惨めなるを告白すべくもない
君は完全に止まってしまったよ
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