蛍光ペンで白地図に線を引く/アオゾラ誤爆
日比谷線のホームに
きみと立つのは初めて
一人で会いにきたよって言って
褒めて欲しかったんだよ
大好きだから名前を呼ばない
そんないじわるだって流して欲しかったんだよ
流線型の街が私ときみを置いてく
いつのまにか風船みたいに膨れ上がった
かなしいかたちのきみが私の前で
笑っているような気がした
なんて怖いんだろう
この世界で私の視力は
まるであてにならないので
手をとりあって
くすぐりあって
きみを縛って動けなくして
でもやることは一緒
これからもずっと
きっと
あっという間にぬるくなる
一緒に浸かっているこの舟には
懐かしい感覚すらあ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(8)