カンナ/結城 森士
 
りゅう に みをゆだねて………
  (何処かでチャイムが鳴っていた
  (部屋の何処かで
    自分の呼吸ではない息遣いが感じられた
  (自分の言動に違和感を感じたことは?
    ――あります
  (今、貴方の後ろには誰かがいるのですか?
       誰かが たずねてきたような気がした が、
       質問の内容を考えるのが恐ろしく思えてきて考えることを止めた(その代わりに、涙が流れ落ち

 
水曜の朝の光、火曜の息苦しさ、やがて水曜の目眩。
昔の懐かしい友人たちの声が耳元に現れては遠のき、
また近づいては、やがて去っていく。
校庭に響いているのは、数人の友
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