カンナ/
結城 森士
も思える動作を無意識に繰り返してきた。ずっと一人ぼっちで話す相手もいなかった彼女とって、赤い花は初めて出来た友達のように、自分の心に安心を与えてくれる存在だった。
毎日、午後の二時に目が覚め、それから赤い花に挨拶をして
、水を注ぎ、食事を取りながら一時間ほどぼんやりとしたあと
、大学ノートを開き、今まで書き溜めた小説の続きを考え始め
る………、
時々、カーテンを開けて風を中に入れると、一緒に同年代の学
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