アリゾナのマドンナ/結城 森士
ら声をかけられた。
「ジェニファー!やっぱり君はジェニファーじゃないか!」
振り向くと、そこにはハンサムデビルが立っていた。
ホワオ、良いオトコ!
得意の上目遣いでハンサムデビルに近づこうとすると、
溝口・イライザー・恵子が颯爽と現れ、ハンサムデビルに真空かかと落しをお見舞いした。
「私の王子様に何をするのだ、溝口恵子!」
「シャラ痛ッ」
「なにを舌など噛んでる!」
「目を覚ますのよ三崎千夏。あなたは今、再度、再三、騙されようとしているわ!
…そう、そこのナイトメアという悪魔にね」
おのれこの女、嫉妬していると見た。何を言っているのかさっぱりわからな
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