Bad-s-tripper-King/影山影司
て外を出歩いていることに対する嫌悪感。
もう十分だ。
カプセルを取り外して、手提げカバンに仕舞い込む。すぐに暗闇が退く訳ではないが、突き動かすような衝動は息絶えた。彼のカプセルはこの界隈では人気商品だ。下手すれば死すら招くブッ飛びが、バッドトリッパー達には堪らないらしい。
こんな感情を湛えて生きる彼は、どんな人間なのだろうかと考えることもある。だが、商品に関わるのは厳禁だ。組織の法も国家の法もそれを禁じていないが、常識という法が厳しく禁じている。
そして何よりバッドトリップを好む連中の元に幸福は無い。二つの意味でだ。
考え事をしながら歩いていても、誰かにぶつかるようなことは
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