言葉と責任−「存在の彼方へ」を読んでみる4/もぐもぐ
ものを出口なしの宿命のうちに幽閉してしまう。だが、この出口なしの宿命は、語られたことが語ることに及ぼす支配によって生じたものではなかろうか」(p26)
「存在とは他なるもの」というのが何なのか明らかでないので文意が取りにくいが、これはレヴィナスがそれを言い表そうとして探求を進めている「何か」であろう。まだ表現になってはいないが、これから表現するべきことであるから、とりあえず、上で導出した「言いたいこと」という語をここに当ててみてはどうだろうか。「存在」もわかりにくい。西欧語の「存在」(英語ならbeing)が、特殊な動詞(英語ならbe動詞)として、日本語の「〜である」という語と同じようにあらゆ
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