森のバイオリン弾き/s
っとバイオリンを弾いたのでした
それからというもの
私は夜毎 あなたの庭へ
たくさんの曲を夜空に浮かべて
もしも 大人になったら なんて
照れ笑いしながら話したり
だけど そんなこと
そう長くは続かなかったのです
あれから もう随分が経ちましたが
たとえ あなたがそこに居なくても
私にはわかるのです
この夜の端から端までどこまでも続く星空を
森の木々から木々へと風が通る道筋を
大丈夫
何も言わなくても
私たちは一緒に居られました
見えない友達よ
あなたは今でもそこにいらっしゃいます
そんなに心配しなくても
私は また歌を作るでし
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