緑色の ぐるると喉を鳴らす/水町綜助
そこにも瞳はあって
その精巧なしかけが
カチリと音をたてれば
あとに続く映像はどれもよごれていた
毎日は埃をたてて進んだ
なにをしていたって
いつか
机の上には
白く積もっていた
わたし」 は花瓶に挿した花を載せて
花に興味はなく
ながめた
静止した真横で
毎日は後ろに流れ飛んだ
一日のこらず
流れ飛んだ
今日
ガソリンスタンドの横を通り抜けた
古い塔のような運河の水門があって
架かる橋のうえを
自転車に乗った私が走り抜けていくのをみた
吹き飛んで行った毎日は
十年といい
青いシ
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