「罰(punishment)/夢」/ソティロ
などと言っていた
ぼくは少なくとも気は進まなかったので
遠慮した
3.波
立ち去ろうとしたとき
左側にある海が荒れて
波が押し寄せてきた
こちら側の人間たちは
それに攫われないように逃げ惑う
裁かれるべきものを裁く行為に対し
罰が下るはずもない
というようなことを言いながら
自分の正しさと安全を主張していた
そうゆうことを言うのは恐ろしさを感じていたからだ
ぼくは最初はただ足が濡れないように
右往左往していたが
じきに波の隙間を縫って
もっと奥へと向かった
やがてそれは自然と道になって
多くの人をそちらへ向かわせた
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