御洒落童子(山田風)/山田せばすちゃん
 
、トランプをしてた女の子たちの一人に(今、名前を思い出そうとしているのだが、どうしても出てこない。)心を奪われていた僕はその場を離れたくないというだけの理由で、「いいじゃん、そういうのはそういうもんだし。」などとやすやすと書き直しに応じてしまった。
男の子は、「お前、悔しくないのか、自分の表現が、無理解な教師の手によって歪曲されようとしているんだぞ、」などとかなり憤慨していたようだった。しかし、肝心の僕がそんなことはどうでもいいといったふうに女の子たちと楽しく遊んでいるのを見て、「お前の文学者としての誠意はどこにあるんだ。」などと、ものすごい言葉を投げつけるようにして言い、それでも僕がめんど
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