ストーン・サークル/望月 ゆき
んだろうね。)
ウサギ?知らないねぇ。あんたの母親が捨てっちまったんじゃ
ないのかい?ウサギどころか、私のことを捨てたくてたまんない
だろうけどねぇ。 だけどね、わたしゃ、そう簡単にはあの世には
行ってやんないよ。 まだまだ生きてやるんだから。
あーっはっはっはっ・・・。
(右へ60度。)
ああ、おじいちゃん。
私のウサギのスタンプ知らない?知らないよね。
(おじいちゃん、最近ちょっとボケてきてるからなぁ。)
あー・・・いいの、いいの。気にしないで。
おーおー、それならお前がさっきあっちを向いている時に、
背中に押してみた、これのことかい?
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)