炭素循環 ☆/atsuchan69
 
械をむりやり縫いあわせて
  斯くもけだかき永遠不滅の霊魂は、
  さまようゾンビのごとく 腸を長くひき摺り、
  ついには気のふれた蛸のように、
  自らの肢体を食べてまでも艱難を生延びた


      四

 すべての死体現象を経て
 腐乱した肉に含まれる低濃度のインドールが
 独特な花の匂いを漂わせ、
 恋人のように触れあう俺とおまえの胸と胸、
 遂げた後のように萎えた憎しみと
 共に刺しちがえた深い傷が、
 互いにいつまでも誇らしく疼いた

 広場では、赤く錆びた給水塔が祈りの雨を待つ、、
 
 逃れの街には今日も死の灰が降下し、
 曠野の果てに転
[次のページ]
戻る   Point(13)