炭素循環 ☆/atsuchan69
に転がる生贄の神の偶像と裸の人形たち
朽ちた老木の梢に吊るされた
襤褸の衣が、凍てつく孤独にふるえ
すでに劣化した白いポリエチレンの幽霊たちは、
自由気儘にブリキの屋根の上をとんだ
薄い虹色の油膜に覆われた
ほとんど流れのない汚濁した河を、
それでもみごとに奔る小魚たち )))
いや、それより遥かに生々しく
黒く逞しい魚体が、
俄に、泡をこぼしては水面ちかくで踊った
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――生きているのか?
失われた心に、人の声がひびいた
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