mahirunoyumearuki/水町綜助
 
るわけもなく
だいぶ見慣れている

様々にしてパターン化したいろどりで
かすむほどに広がる街並のうえに
歩きながら
何かひとつ置いてみようか

大きな山ほどに
町境から港町までにかけて
ねている
スヌーピー
あおむけ


よく眠れ

ゆっくりと上下する白くやわらかな毛で覆われた腹
それを31階の窓からちらちらと眺めながらそろばんはじきをするといい
とおもう
なにがいいかはわからないけど

いまさら池袋サンシャインにじゃれ付く縞猫
「六本木は嫌い」
道路に垂れ下がった耳を自転車に踏まれたスヌーピー
むつかって寝返りうてば
すべてのマンホールから
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