「スウプ」と「ちくわぶ」/渦巻二三五
 
山田せばすちゃんさんは、それをもっと素敵に「深い純水を湛えた洞窟でそっと、ニュートリノと水分子が衝突するわずかな小さな光を電光管で拾い集めるあのカミオカンデに似た」と評しておられました。
私は、いとうさんは自らの要請によって(好むと好まざるとに関わらず)観察者の位置を固持しているのかとずっと思っていました。
『ハピネス』は、
世界にじかに触れることはできず、自分は観察であるしかない。それはどうしようもなくそうなのだ。
という、そのこと自体をいとうさんがたぶん初めて詩でもって(明確に)訴えたものなのではないかと思いました。
(2003.5.16)


どちらの詩にも「戦争」という言葉
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