たまご/水町綜助
 

 という
 赤色を思う
 音で
 ぬり込められた
 僕の
 好きな
 (くれよんの)
 青い
 空
 
 切り開いて
 切り分けて
 ひらいて
 こまぎれれば
 体の中を流れる
 色
 だったわけだ
 血、なんていう
 
 
 なんていう
 青
 そして赤
 
 
 丘の上を
 ころがす
 たまご
 ころがる
 なだらかな
 斜面を
 まずは
 金曜と
 と、透明
 
 殻座も
 ち切れちまった、し
 やくカ?
 やかないカ?
 と丁(テイ)が訊くので
 
 焼かない、と
 
 僕は答える
 中華屋のテ
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