青く煙立つ祭壇/atsuchan69
 
く僕たちの傲慢なる孤独、
それは華奢なマネキン人形の着た
汚れたシャギーコートの毛並みにも似て

動物の死体である、
ホワイトファーのマフラーと
サテン地のインナーのブラック、
ジャケットのローズレッドといった配色。
それらの視覚刺激とはまったく無縁の
荒れた繊維の不快感が肌に付き纏い、
首筋を針で刺すように触る

泥道に投げ出された裸体、
深遠へと堕ちてゆく不確かな記憶の
救われぬ、地獄の炉へと
焼(く)べられるべき古着たちが
僅かばかりに残された樟脳の効果のうちに
追憶を呼ぶ/紫の郷愁を互いに摩擦し、
撚れた年月に染みついた甘い声・・・・

 ( あーん
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