食について/んなこたーない
 
材だからといって、すべてが不信の対象となっているわけではない。
たとえば「バナナと日本人」といえばいわずと知れた名著だが、
なによりバナナはわれわれの日常的な食物であり、われわれは何の疑いもなくそれを口にする。
日本の食文化自体がすでに輸入に頼らざるをえないかたちで形成されているのである。
ちなみに、ぼくは「貿易」と聞くと、すぐさま「胡椒」を思い浮かべてしまう。
ぼく個人は自給率の低下にたいして何の懸念も覚えないが、自給率を上げるべきであるとするなら、
それがどういった「自給」であるのかを明確にすべきだと思う。前述の通り、米は余ってしまっているのである。
食生活そのものを変革すべきな
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