文体について、経験について/んなこたーない
。
文体と内容は不可分であるのだから、簡潔さだけではそれ相応の内容だけしか伝えられない、と。
ぼくは、聖書は文語訳の方が断然にいいと思うが、
口語訳では中身の価値が下がってしまうとなれば、これは由々しき問題である。
たしか西脇順三郎は「悪文の美学」というようなことを述べていたはずで、
実際、西脇の詩にしろ散文にしろ、妙に歪んでいる。
同様に、西脇の語るシュルレアリスムも芭蕉も老荘思想も、妙に歪んでいる。
「悪文の美学」といえば、川端康成も同種であるように思う。
ぼくが一時期に気になった語法に、たとえば「○○−○○」「○○=○○」とかいったものがある。
手頃なサンプルを
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