文体について、経験について/んなこたーない
 
に入っただけで、読むか読まないか判断することができるのである。
ある意味では、読む以前にすでに読み終わっているとさえいえる。
先の話を敷衍すれば、ビジネス文書では、何を読み飛ばし何を熟読すべきか、文体で判断することはできない。
文学におけるエピゴーネンは、なによりも文体のエピゴーネンであり、
言ってしまえば、思想などはどうでもいい。
そもそも、ひとの考えることなどにそう大差あるわけなく、
いかに言葉に綾をなすかが最重要課題になるわけである。

ひとを容姿だけで判断するのが不謹慎なように、
これもまたけっして褒められたものではないが、表面がいかに重要であるかは
誰だって実生活の経
[次のページ]
戻る   Point(4)