夏の終/モーヌ。
 


おおきな つばさを もった 白鳥の ように

ぼくに おおい かぶさると

ガラスを 砕いて

飛んで きた 銃弾が あなたを つらぬいて

雪の ごとくに 散り ひらいて ゆくのを 感じた

ごめんね...

ことばは 気弱に ひびいて いた

生き残りたくは なかった

その 掟に 従う ことも

誰が 知って いる ひとが いようか...

むしろ 空っぽに なり ながら

じぶんも どこかへ はげしく 動いて いるのを





いまは

砂礫の うえを あるいて いた

夕映えは 長く 長く 去りがたく

その
[次のページ]
戻る   Point(10)