夏の終/モーヌ。
は 無声に はじけて あからんだ
近寄りがたい 虚空に 生まれた
波が... ひとや いわおを 洗い 流す
水溶性の 存在に しびれ ながら
やわらかく なって わかれて いった
さもなければ 知らない ままだった ろう
背景が どこまでも 雄弁で 時の はざまに
ときたま 鮮やかな 回帰を 描くのが
習性と なって ゆくのを
かがやかしい 日焼け と 記憶 の ほてりを
反復される 間歇に 抱き かかえて 唄う
それは 痛み でもあり なぐさめ でも あった
ぼくは つばさを 持たない のに
あなたが
[次のページ]
戻る 編 削 Point(10)