八月前半/んなこたーない
 
日本人が書いたアメリカ論ほどアテにならないものはない。

・選挙

 選挙期間中、といってもだいぶ前の話だが、たまたまとある候補者の駅前演説に出くわして、
 せっかくなので立ち止まって聞いてみたことがある。
 そのボキャブラリーの貧弱さには驚かされたが、それよりも驚かされたのは、話が自殺の増加に及んだことである。
 なんでも自殺率の上昇が小泉政権の責任であるかのような口吻であった。

 統計を疑う方法はいくらでもあるが、たしかに時代の変化はひとびとの死生観にも変化をもたらすだろうから、
 それに伴い、自殺の数の大幅な増減がありうるかもしれない。
 ちょうどその時期の前後、ネッ
[次のページ]
戻る   Point(1)