PETEN IN THE C.M.B (ペテン主よ、我が家に祝福を!)/人間
 
半日、着いた所はムー大陸、それはぼくの故郷
門の、敷地の、家の、部屋の、鍋の中にこそ、ぼくの世界があった
とても手間が掛かる、複雑に完成された自家製の世界は、ぼくにとっては思い出で、シンディにとっては極上のコンソメだった
ぼくはシンディの首輪を引っ張り倒してベッドに引きずり込んで
愛撫に飽きると、ぼくはシンディの両方の眼球をえぐって、よく調べてから、片方を枕元の瓶に入れた
ぼくが敷いた製品規格の基準適合品A玉は、瓶の中でラムネの泡に抱かれて上手に夢を見た
対して、窓の外に転がっている、基準非適合品B玉は全てシンディの眼球だった
鳥に突かれ、日射に焼かれ、傷だらけのシンディの眼球には、
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