■シロン、の欠けラ(2)/川村 透
 
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 星新一のショート・ショート「おーいでてこーい」を思い出した。
 なんだか薄荷をくゆらす、みたいな楽しみがある。安心できる予定調和は、コントの妙味にも近いけれど、3分間クッキングのような、カードマジックの手さばき、じみた風が吹いてきて、楽しい。。僕たち自身の、見て見ぬふりをしている、手のひらにこびりついた汚れも、君からは見えないみたいで、なんだか、ほっとする。町内=世界は、岡田さんたったひとりだけで十分に見えない機能を果たしている。そう言う「僕」だって、実は、岡田さんからは見えてなどいないのだ。


□骨洗いの宿題

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