■シロン、の欠けラ(2)/川村 透
 

池永考志
http://po-m.com/forum/i_doc.php?did=3471

 男の子が初めて、体、をゆすぶられるのは、身近なひと、だ。変な気持ちは、変な疼きになって、なんだかもぞもぞとかゆくなる。骨までかゆくなる。言うまでもないことだが、わたしたちは大人に近くなると、いつしか骨の芯まで、みっしりと黄色い脂がこびりついて、時々は洗い流してやらなくてはならなくなる。小さい男の子が一人前になるためには、「宿題」という名目で、健全に経験を積む必要があるのだ。お姉さんは薫るように美しく、いつだって男の子を誘ってくれる、うずうずとしたやさしさに満ちているものだ。「洗うというのは
[次のページ]
戻る   Point(5)