■シロン、の欠けラ(2)/川村 透
 
詩は在った、のかもしれない。

□冬納め、あるいは虐殺の予兆に関する記録
矮猫亭ならぢゆん
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 鋭角で明晰な夢見たちは語り続けている。語りかける壮年の村主は髑髏の瞳をしていてぴんと背筋を伸ばしている。若衆たちは正座を強いられて、囲炉裏の火は蒼く、暖かさからは程遠い。隠れ者、と隠し衆、たちは瞑目して腕組みを続ける。ゆっくりとこぶしを突き出して若衆頭が、受領の文、を言い伝えの通り引き破ると、髑髏たちは赤々と舌もあらわに声明を繰り返し繰り返し繰り返し。

□見えない
たもつ
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